離乳食、なんとなく始めたものの、よく考えると進め方が分からない…
次、どのように進めたらいいのかイマイチ分からない…そんな風にお悩みのママさんへ。
いまさら聞けないけど、そんな風に感じているママさん・これから離乳食を始めるママさんのために、離乳食の進め方を離乳食の目的別にまとめました。細かなスケジュールの話ではなく、何のために離乳食をするのか?という目的を見つめなおし、目的に合わせたそれぞれの進め方についてお話します。
離乳食がうまく進まずにお悩みのママさんは、それぞれのポイントを見直してみてくださいね。
離乳食の目的って…?

ここで、離乳食の目的を簡単におさらいしましょう!
離乳食とは?
離乳食は、母乳やミルクしか飲んでいなかった赤ちゃんが、私たちのようにいろいろな食材から栄養を摂取出来るようになるための食事の練習として食べる食事です。
一言で離乳食と言っても、様々なものがあります。
最初はミルクに近いペースト状のものからスタートし、すり潰したもの・細かく刻んだもの・手でつかめるサイズのものなど、いろいろな形状や柔らさのもの全てを総称して離乳食と言います。
離乳食を思い浮かべた時に、とろとろのスープ状のものを思い浮かべる方も少なくないと思いますが、ずっとスープ状のものを食べていても、離乳食完了にはなりません。
たくさんの段階を経る必要があります。
(味付けは別として)私たちと同じように食事が出来るようになったときに、初めて離乳食完了と言えるかもしれないですね。
離乳食の1番の目的
離乳食の1番の目的は母乳やミルク以外のもの食べたり飲んだり出来るようになる・身体に必要な栄養をすべて食事から摂取することです。
とはいえ、いきなり私たちと同じ食事をとるのは無理です。赤ちゃんの身体の成長に合わせながら、少しずつ段階を経て食事の練習をしていきます。
離乳食は大きく分けて全部で4段階あります。
- 飲み込む練習をメインとする離乳食初期(ゴックン期)
- 少しずつ粒のあるものを口の中で感じながら食べる練習となる離乳食中期(モグモグ期)
- 柔らかく形状のあるものを歯ぐきですり潰しながら食べさせる練習をする離乳食後期(カミカミ期)
- 卒乳とのバランスを調整しながら、あらゆる栄養素をバランスよく食べれるようになる練習をする離乳食完了期
それぞれの練習を経て、赤ちゃんは身体も心も成長していきます。
離乳食を進めながら赤ちゃんに学ばせたいこと
離乳食期間中に、他にもぜひ赤ちゃんに学ばせてあげたいことがあります。
- 「食事をする」という行動を知る・学ぶ
- 家族の食事空間の仲間入り
これまで、母乳やミルクを飲んできた赤ちゃん。ママのことが大好きで、ママの行く先々をずっと目で追っていたり、母乳やミルクを与える時間が、赤ちゃんとママの素敵な温かい1番のコミュニケーションだったと思いませんか?
実は私自身、離乳食を進めていく中で「卒乳しても我が子が自分を必要としてくれるだろうか。自分を好きでいてくれるだろうか…」と考えた瞬間がありました。
今までママは、ご自身の食事中にも関わらず、泣いて構って欲しいと主張していた赤ちゃんをその度に食事の手を止めて抱っこしてあげたり、あやしてきたことと思います。そんな、食事の時間もママと一緒に居たいと感じていた赤ちゃんですから、食事をするという行動を共にできる・家族の仲間入りができることに喜びを感じるでしょう。
離乳食をスタートした際には、ぜひご家族の食卓の場にあたたかく迎え入れてあげてください。
そして楽しい食事の時間を通じ、新しいコミュニケーションの1つとして過ごしましょう。
ママや家族の笑顔を赤ちゃんは感じ取ります。
食事=楽しい時間と、赤ちゃんが認識してくれると、赤ちゃんもママも楽しく離乳食を進められますし、離乳食が終わっても家族団らんの場に笑顔があふれることと思います。
離乳食の基礎となる進め方

ここで、離乳食の目的を簡単にお伝えします。
赤ちゃんも私たちと同様に、味覚・食感・嗅覚があります。
また、噛む力・飲み込む力・量を食べる力・身体が栄養を吸収する力はまだ未発達です。
今まで母乳やミルクしか飲んでいなかった赤ちゃんが食事を出来るようになるには、それらを慣れさせていく必要があります。ここでは、目的別に進め方をみていきましょう。
①離乳食で味覚を慣れさせる
離乳食では、いろいろな味覚を知る・慣れさせるために、食材そのものを食べさせます。
だいたい離乳食初期~離乳食後期半ば頃までを目安に、調味料は使わずにいろいろな食材のそのものの味を知って、慣れる練習をします。
赤ちゃんは身体も小さく、消化器官もミルク以外のものにはまだ慣れていません。味の濃い調味料(特に塩分など)は身体に影響を及ぼしかねないので、離乳食前半には特に気を付けてくださいね。
②離乳食で食感を慣れさせ、飲み込む力をつけさせる
食感は、主に離乳食の形状で慣れさせていきます。
ミルクや母乳に慣れていた赤ちゃんですので、食材も最初はスープ状やペースト状からスタートします。
ざっくり説明すると
①ペースト状のもの→②すり潰したもの→③刻んだもの(大きさを変えて)→④切ったもの(大きさを変えて)
時期に関して言えば、大体の目安はあります。
【離乳食初期】目安:生後約5~6ヵ月頃から
①ペースト状のもの→②すり潰したもの
【離乳食中期】目安:生後約7~8ヵ月頃
③刻んだもの(2mm角程度から徐々にサイズアップして4mm角程度まで)
【離乳食後期】目安:生後約9~11か月頃
③刻んだもの(4mm角程度から徐々にサイズアップして8mm角程度まで)
【離乳食完了期】目安:生後1年~1年半頃
④切ったもの(1cm角程度から徐々にサイズアップ)
時期はあくまでも目安にしてください。同じサイズにしたとしても、食材によっては赤ちゃんが食べにくい・苦手と感じる場合があります。食感やサイズが受け入れられない場合、苦手な食材は1ステップ戻してゆっくり進めても良いと思います。
例えばですが、「離乳食後期だからこのサイズを食べさせないと!」という焦りも出てくると思います。しかし、赤ちゃんが離乳食中期のサイズに充分に慣れないことには次のステップには進めないと思いますので、ゆっくり根気強く付き合ってあげましょう。
③離乳食で嗅覚を慣れさせる
離乳食の本、買いましたか?おそらく1冊くらいは買われたことと思います。
そこに載っている食材、よく見ると離乳食初期にオススメの食材は風味の強い食材は避けられていることと思います。
ネギが嫌い・柚子が嫌い・パクチーが嫌い…など、大人でも独特な風味のある食材が苦手な方、多いですよね。
赤ちゃんも匂いには敏感ですので、最初は独特な風味が強いものは避けて進めます。そして徐々に他の食材に混ぜたり工夫をしながら風味の強いものに慣れさせていきます。
また、お魚の臭みにも敏感ですので、離乳食で食べさせるお魚は、刺身用のお魚を選ぶなど、新鮮な食材を使いましょう。
④離乳食で噛む力をつけさせる
多くの赤ちゃんは離乳食を生後5~6ヵ月頃に始めることと思います。
その頃の赤ちゃんの口の中は…まだ歯も生えていないかと思います。1番最初に生えてくる前歯がだいたい生後7ヵ月頃で、すべての乳歯が揃うのはだいたい2歳半頃が目安になります。
ということは、離乳食完了期が約1歳半頃であることを考えると、歯がすべて生えそろっていない時期に離乳食をすることになります。舌や歯ぐきですり潰して練習をし、離乳食の途中で生えてきた歯も使いながら徐々に慣らして、離乳食を通して噛むという行為のトレーニングをします。
⑤離乳食で栄養を十分に摂取する量を食べる力をつけさせる
離乳食を始める時期の赤ちゃんは、ミルクや母乳を1日に平均800ml~1000mlほど飲んでいると言われています。その赤ちゃんが、1日の栄養をすべて食事から摂取するようになるには、多くの段階をふむこととなります。
離乳食をスタートする際にまずは10倍粥でスタートしますが、1日1回小さじ1杯です。そこから徐々に量を増やしていくわけですが、離乳食初期から離乳食後期までのおおよその目安をお伝えします。
※あくまでも目安としてご理解ください。離乳食が進むにつれて水分量が変化するため、グラム数に変化がみられないところもあります。食材によっての重さの違いもありますので、参考までに。
【離乳食初期】1日1回食→1日2回食
10倍粥(小さじ1)
↓徐々に増やして
〈1回目〉炭水化物30g+野菜20g+タンパク質5g
〈2回目〉炭水化物30g+野菜20g+タンパク質5g
【離乳食中期】1日2回食
〈1回目〉炭水化物50g+野菜20g+タンパク質10g
〈2回目〉炭水化物50g+野菜20g+タンパク質10g
↓徐々に増やして
〈1回目〉炭水化物75g+野菜30g+タンパク質15g
〈2回目〉炭水化物75g+野菜30g+タンパク質15g
【離乳食後期】1日3回食
〈1回目〉炭水化物90g+野菜30g+タンパク質15g
〈2回目〉炭水化物90g+野菜30g+タンパク質15g
〈3回目〉炭水化物90g+野菜30g+タンパク質15g
↓徐々に増やして
〈1回目〉炭水化物90g+野菜35~45g+タンパク質20~30g
〈2回目〉炭水化物90g+野菜35~45g+タンパク質20~30g
〈3回目〉炭水化物90g+野菜35~45g+タンパク質20~30g
正直言って、計りながら神経質に進めると疲れてしまいます。多少の増減は大丈夫です。
私は我が子の離乳食の際には毎回計り、毎食すべての栄養バランスを考えて作りましたが、かなり疲弊しました。
離乳食を進めていくうちに、必ずといっても良いほど「食べない」ということで悩みます。
原因は…固さかもしれないし、触感かもしれないし、授乳とのバランスが合っていないのかもしれません。まだまだ原因は沢山考えられます。
そんな時に、量を厳密にやりきることは、ほぼ不可能だと思います。
1日をトータルで見てすべての栄養素が入っていればOKです。
量を増やし、回数も増やした時に、急にすべてを完食するのは難しいと思います。
食事の摂取量も、食べない原因を考えながらゆっくりと徐々に進めていきましょう。
また、離乳食期間中は離乳食のみで栄養をすべて摂取することは不可能ですので、食後に母乳またはミルクを好きなだけ飲ませてあげてください。
離乳食とミルクや母乳とのバランスは、卒乳に向けて離乳食完了期で調整していきましょう。
⑥身体が栄養を吸収する力
離乳食期間中に、赤ちゃんの身体はいろいろな食材から栄養を摂取する練習をします。
食材を柔らかくして食べさせるのは、食感を慣れさせる・食べる練習をするためだけでなく、まだミルクや母乳しか飲んだことのない赤ちゃんの消化器官を慣れさせるためにもなります。
離乳食を進めていくと、赤ちゃんの便に消化されていない食材が混じることもあります。その際は、その食材をもう少し柔らかくして食べさせたり、細かく刻んで食べさせたり、工夫をしてみてください。
赤ちゃんの身体全体を食事に慣れさせたいですね。
まとめ

お読みいただきありがとうございます。
お伝えしたいことが多く、長い記事になってしまいました。
まとめとしてお伝えしたいことは1つです。
それぞれのポイントを意識して徐々に進めてほしいということです。「離乳食中期はこのサイズでこの量!」という見方をすると、サイズ感・柔らかさ・赤ちゃんの好みなどが原因で、ママが予定していたスケジュールとズレてくることがしばしばあります。そんな時に、それぞれのポイントを見直すと、何か工程を抜かしていることに気付くかもしれません。
すべてのポイントや時期にはある程度の目安がありますが、あくまでも目安です。赤ちゃんも食材には得意・不得意もあることと思いますので、ポイントを理解したうえで、赤ちゃんのペースで徐々に進めていけると良いかと思います。
離乳食が進み、食材の量や品数が増えてくると、すべての離乳食を温かい状態(人肌が目安)で出すのが難しくなってくることもありますよね。ご家族のお食事も一緒に出す場合は特にです。
そんな時に赤ちゃんの使っている食器も電子レンジ対応だととても助かります。
シンプルで可愛く、レンジと食洗器にも対応している食器がオススメです。
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